大西脳神経外科病院

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腰椎分離症、分離すべり症

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腰椎分離症、分離すべり症

 腰椎分離症は、運動負荷によって生じる腰椎の疲労骨折が原因と考えらえており、腰椎の関節突起間部とよばれる部分に生じた疲労骨折が、運動を続けることでうまく治癒せずに分離した状態であります。診断にはレントゲン検査だけなく、CT検査、MRI検査が必要です。思春期の頃に発症することが多いため、学童期の難治性腰痛の原因であることも多く、早期であれば数か月間のスポーツの一時中止とコルセット固定などで疲労骨折に対する治療をしっかり行うことで治癒が期待できます。しかし、腰痛が運動時にのみ出現し、普段はほとんど症状を認めない場合は、きちんと診断されずに経過してしまうことが多く、そのまま放置していると疲労骨折部分の分離が進み、さらにずれが生じてしまいます。この状態を「腰椎分離すべり症」と呼びます。ずれ(すべり)がひどくなると、腰痛だけではなく、足につながる神経が圧迫されるようになるため、難治性の足の痛みやしびれが出現することがあり、その場合は手術にて分離すべり部分の神経除圧や内固定が必要になります。若年時より腰痛が長引く場合や足の痛みやしびれを認める場合は、早めに専門医の診察を受け、治療を開始することが望まれます。