三叉神経痛は、顔面に突然、電撃が走るような激しい痛みが生じる病気です。洗顔、歯磨き、食事、会話といった日常のささいな動作が引き金となり、患者さんの生活の質(QOL)を著しく低下させることがあります。
多くの場合、まずは薬物療法(カルバマゼピン(商品名:テグレトール)など)で痛みのコントロールを試みます。しかし、効果が不十分になったり、眠気やふらつきといった副作用で使用継続が難しくなったりする場合には、根本的な治療法として手術が有効な選択肢となります。
脳腫瘍・頭蓋底外科センター長
髙橋 賢吉
当院では、三叉神経痛や顔面けいれんの診断・治療に特化した「顔の痛みとけいれんの専門外来」を2023年より開設いたしました。
専門外来の開始以降、ご相談いただく患者様が増加しており、手術件数も増えています。
2024年には年間10例の三叉神経痛手術を行いました。
過去5年間で、髙橋医師が執刀医として担当した三叉神経痛の手術は累計で24例にのぼります。
当院で行う手術は、神経を圧迫している血管を移動させて圧迫を解除する方法が基本です。
痛みの原因となっている血管(主に上小脳動脈)を慎重に神経から剥がし、移動させて圧迫を取り除きます(1例を除くほぼ全例で実施)。
さらに、患者さんへの負担をより少なくするため、2024年からは、より小さな傷で行う低侵襲手術を導入しています。具体的には、耳の後ろの皮膚切開を約4cmにとどめ、頭蓋骨に開ける穴も直径約2cmのキーホール(鍵穴)と呼ばれる小さなものにする手法です。これにより、従来法に比べて筋肉や骨へのダメージを最小限に抑えることができます。
この低侵襲手術の導入により、手術時間も大幅に短縮されました。従来(2023年まで)の平均手術時間218分(約3時間40分)に対し、低侵襲手術では平均121分(約2時間)と、約44%の時間短縮を実現しており、患者さんの体への負担軽減と早期回復につながっています。
三叉神経痛のつらい痛みでお悩みの方、内服治療の効果が乏しいと感じている方、薬の量が増えたり副作用にご負担を感じたりしている方で、手術治療をご検討されている場合は、ぜひ一度、当院の「顔の痛みとけいれんの専門外来」にご相談ください。
髙橋医師が、患者さん一人ひとりの状態やご希望をお伺いし、手術のメリット・デメリットを含めて最適な治療法をご提案いたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。
毎週月曜日の終日 「顔の痛みとけいれんの専門外来」 高橋賢吉

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