理学療法室
【理学療法とは】
日本の理学療法定義(理学療法及び作業療法士法 昭和40年)
対象者 | 身体に障害があるもの |
目 的 | 対象となる者の基本的動作能力の回復を図る |
手 段 | 対象となる者に治療体操その他の運動を行わせること、及び電気刺激・マッサージ・温熱・その他の物理的手段を加えることである |
【当院の理学療法の流れ】
当院は脳神経外科専門の急性期病院であり、発症・入院直後から医師の指示の下、早期より理学療法を実施しています。麻酔下における手術後であれば肺炎予防のため術後早期より呼吸管理として呼吸介助を実施します。また、機能障害の治療と予防、基本的動作の獲得のため、早期ではbed sideにて行い、状態の安定に応じ理学療法室で運動療法・基本的動作訓練を実施します。 当院では従来の運動療法や疲労を無視した「頑張れば良くなる」という根拠のない“いわゆるリハビリ”ではなく、新しい学問・技術を取り入れ、科学的データに基づいた治療を実践しています。 |
【関節ファシリテーション】
定義
関節ファシリテーション(Synovial Joint Facilitation:SJF)とは関節運動学に基づく関節内運動及び関節の潤滑機構に基づく接近(close)技術を用いて、Mennellの関節機能障害(Joint Dysfunction)を治療し、自動・他動運動における関節の動きを、量的・質的に改善する運動療法技術である。
【技術の特色】
呼気に同調させ、生理学的な胸郭運動の方向に、深呼吸の範囲内でストレスを与えることなく徒手的に胸郭を動かすことにより換気量の増加を図る手技である。 BATは当院の理学療法士ほぼ全員が研修会に参加し習得しています。 |
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SJFとは関節運動学に基づく関節内運動及び関節の潤滑機構に基づく接近(close)技術を用いて、Mennellの関節機能障害(Joint Dysfunction)を治療し、自動・他動運動における関節の動きを、量的・質的に改善する運動療法技術である。 |
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運動再教育とは神経系の障害によって、一度筋の機能を失ったものに対して、随意的な筋機能の回復を促すために、神経・筋のみならず、関節に対する治療も同時に加え、それぞれの器官に対する生物学的アプローチを行う治療的運動手技である。 |
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・基本的動作介助法とは患者が出来ない部分を介助し自立性を得させることである。 ・基本的動作促進法とは動作が不能あるいは困難なものに対して、その原因である痛み、関節可動域の制限、筋力低下などをSJFにより即効的に改善し、改善した運動を構成要素として組み込むことで、不能もしくは困難な動作を、通常よりも早く可能にする(促進する)技術である。 |
【現職者の声】
先輩の声
⻑期の臨床実習でお世話になり、強い刺激を受けたため、新卒で⼊職しました。実習中から、「リハビリテーションとは」、「理学療法とは」のように、本来の⾔葉の意味を理解し、使⽤することの重要性を学びました。これらの学びは、理学療法を知らない⽅へ伝える際や、職種ごとの役割の境界線が曖昧になりがちなチーム医療において、私たち理学療法⼠の役割を明確にすることにも役⽴ってくれています。基礎あっての応⽤、その基礎からしっかり学んでいける点で、新卒の理学療法⼠の⽅にも良い環境だと思っています。
さまざまな治療⽅法がある中で、当院の理学療法⼠は、SJF(関節ファシリテーション)に⼒を⼊れています。この治療技術の習得のため、他県から中途採⽤で学びにきているスタッフもおり、知識や技術の向上に熱⼼なスタッフが多いです。これからも、スタッフや患者様から学び、⾃分の治療者として、社会⼈としての価値を⾼め続けられるよう、努めていきたいと思います。
O.Y.
新人の声
大西脳神経外科病院に入職して
長期の臨床実習で、中枢神経系の患者さんに対して、理学療法を見学する機会が多くあり、脳血管疾患に興味をもちました。就職活動で病院見学をした際、治療・訓練など1つ1つ、根拠に基づいて理学療法を実施されている当院で働けるなら、理学療法士として多くの知識や技術を学べると思い入職しました。入職当初は業務内容や患者さんへの関わり方など、分からないばかりでしたが、先輩が優しくご指導してくださり、1人で悩むことなく誰にでも相談しやすい環境です。業務終了後には、担当の患者さんについてアドバイスや、治療の練習も指導していただけます。勉強会も多く、治療に対する考え方など様々な知識・技術を学ぶ事ができます。まだまだ覚えることばかりですが、自己研鑽を忘れず1日1日成長できるよう、努力したいと思います。
N.Y.
【勉強会】
月に一度、近隣の病院も含めた勉強会(大西物理医学勉強会)を行い、知識/技術の向上に努めています。興味がある方は下記リンクよりを参照下さい。